【違いは何？】和歌山ラーメンと徳島ラーメン似ている2つの関係とは

「和歌山ラーメンと徳島ラーメンってなんだか似てない？」

そう思ったことはありませんか？

学生時代を徳島で過ごし結婚して和歌山に移住した筆者は、和歌山ラーメンを初めて口にしたときに「なんか食べたことあるぞ、、、！？」と既視感を覚えました。

地理的にも近いし何かつながりがあるのかと思い、それぞれのご当地ラーメンのルーツなどについて調べてみました。

和歌山ラーメンの歴史と特徴

歴史 ～ルーツは「丸髙」～

和歌山にラーメンが広まったのは、戦前の屋台からだったといわれています。

湯浅（和歌山の醤油の産地）が近いこともあり、醤油ベースのラーメン屋台が和歌山県庁付近～海南市にたくさん出るようになり、昭和15年に開店した「丸髙」というお店が醤油ラーメンを広めたのだとか。

この丸髙へのリスペクトなのかのれん分けなのか、「丸イ」「丸京」「丸木」など、店名に「丸」とつくお店が多いのも、和歌山ラーメンの特徴です。

丸髙開店から10年ほどたった昭和28年、豚骨醤油ベースの「井出商店」が開店します。

この井出商店がご当地ラーメンの火付け役になったり、東京にある和歌山ラーメン店が井出商店に近い味付けであることから、「和歌山ラーメン」といえば豚骨醤油というイメージがメジャーになりました。

特徴 ～醤油系と豚骨醤油系～

店舗による個性はもちろんありますが、どちらの系統も具材はチャーシュー・メンマ・ネギとシンプルなことが多いです。

かまぼこがトッピングされているのは、ラーメンとしては結構珍しいかもしれませんね。

また、サイドメニューとして、ゆでたまごや早寿司が提供されるお店も多いです。

早寿司とは、発酵があまり進んでいない状態の「なれずし」（和歌山の郷土料理、鯖のお寿司を発酵させたもの）です。

徳島ラーメンの歴史と特徴　

歴史 ～日本ハムとの関わり～

徳島ラーメンも、元々は戦前戦中のラーメン屋台から始まったとされています。

小松島市で誕生した「白系」が徳島ラーメンのルーツといわれています。（その前から「黄系」に近いラーメンもあったそうですが、詳細は不明らしい）

小松島市に隣接する徳島市にも白系が広まっていましたが、その後「茶系」が誕生し徳島県民の甘辛いもの好きという県民性にドンピシャだったからか、茶系がより好まれ主力となっていきました。

徳島ラーメンには白・茶・黄の3系統がありますが、いずれも豚骨ベースのラーメンとなっています。
徳島には「徳島ハム（のちの日本ハム）」の工場があったことから、豚骨が流通しやすい環境にあったことが理由だという説が有力なんだとか。

特徴 ～白と茶と黄～

いずれも豚骨ベースで、薄口醤油や白醤油を加えたのが「白系」、濃口醤油やたまり醤油を加えたのが「茶系」、鶏がらや野菜と薄口しょうゆを加えたのが「黄系」。

茶系が濃い味なのはイメージが付きやすいと思いますが、白系や黄系も見た目に劣らずしっかり濃厚スープです。

特に茶系に多く見られる食べ方が、生卵をトッピングすることと、白飯を一緒に食べること。
いずれも他にはない、徳島ラーメンの特徴ですね。

和歌山ラーメンと徳島ラーメンの関係は？

類似点は多い

それぞれの特徴を紹介してきましたが、類似点は多いように思います。
特に「卵」と「米」は珍しいですよね。

特徴	和歌山ラーメン	徳島ラーメン
スープ	豚骨醤油、醤油	豚骨醤油
味付け	濃いめ	濃いめ
トッピング	ゆでたまご	生卵
食べ合わせ	早ずし	白飯

明確なつながりはわからない、、、？

今回いろいろと調べてみましたが、結論、明確なつながりは見つけられませんでした。

が、こんなネットの海にこんな証言を見つけました。

和歌山ラーメンが徳島にわたり、徳島ラーメンとして出来上がったようです。

リエカラのパーソナルデザイン日記

「岡本中華は、今でこそ店舗を持っていますが、昔は屋台で、小松島と和歌山を結ぶ連絡船の待ち合いのような形でラーメンを売っていたんですよ。だから白系は、和歌山ラーメンのエッセンスが入っていても何らおかしくはないのです」

湯浅醤油有限会社

ラーメンの特徴が似ていて、地理的にも海を渡ればすぐそこで昔から人の往来があったようなので、何かの関連があっても不思議ではないですよね。

お取り寄せで食べ比べしよう！

みなさんもぜひ食べ比べて、どれだけ似ているか体験してみてください。